DVD：「隣のヒットマン」
（ジョナサン・リン監督）
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●決して嫌いじゃないんだけど、もう見たくない二大映画俳優を選ぶならブルース・ウィリスとトム・ハンクス。もう飽和しちゃっているというか、消費され尽くした感が大ありで、いくら大好きだといってもチャイコフスキーの「悲愴」は３年に一度も聴けば十分っていうのと理屈的には同じ。で、もうブルース・ウィリスなんて、超絶的な能力を持ったタフガイみたいな役柄がどんどん重ね録りされ、「タフな男はド根性で火星に穴を掘る」映画を観たあたりから、シリアスなんだけど笑ってしまう存在になりつつある。ってところで、コメディに出た。もうこりゃ大正解。
●悪妻に悩まされている根っからの善人の歯科医の隣に、ある日伝説の殺し屋（ブルース・ウィリス）が引っ越してきたというドタバタ劇。他愛ないお決まりのコメディなのだが、これが実にいい。脚本もしっかりしていて、主人公が歯科医であるといった設定もギャグや筋立てに生かされている。で、なにが立派かというと、ちゃんと人が死ぬっていうところ。コメディだから最後はハッピーエンドに決まってるんだけど、これで妙な倫理観が振りかざされて「人は死なない、特にいいヤツは死なない」なんてルールが定められちゃうと、観てるほうは白けてしまうもんである。パンパンと銃で撃たれたら死ぬ。絵空事なんだから、それでオッケー。邦題の軽さも巧い。(2002/11/03)
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ブルース・ウィリスほどコメディが似合う役者はいない。「隣のヒットマン」