DVD：「ギター弾きの恋」
（ウディ・アレン監督）
CD：「ギター弾きの恋」
（サウンドトラック）
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●ウディ・アレン監督・脚本によるラブ・ストーリー。しっとりしたペーソスとほら話ふうのユーモアを楽しめる一本。
●主人公は知られざる天才ジャズ・ギタリスト、エメット・レイ（ショーン・ペン）。この男、ギターの腕前は確かだが、まったくのダメ男。仕事を遅刻しサボり、女にはだらしなく、盗み癖まである。天才ギタリストなのに（天才だからこそ？）虚勢を張りたがる。奔放であるが人生を不器用に生きている。
●劇中にウディ・アレン本人や音楽評論家のインタヴューが唐突に挿入され、エメット・レイの「伝説」が語られる。「エメットが唯一畏怖するギタリスト、ジャンゴがあらわれたと聞いて、彼はおそれのあまり逃げ出し、そこで飛び込んだ先が偽札工場、そこの金を腕一杯にかかえてクルマを買った」みたいなおかしな逸話がいくつも出てくる。ああ、奇才にはこういうエピソードはつきものだよな、それにしてもエメット・レイってのはジャズ・ファンにはどれくらい知られているんだろう、CDは出てるのかな……と思いつつも、後で知ったところによると、これはすべてウディ・アレンの創作で、フェイク・ドキュメンタリー仕立だったのだ。やられたっ！
●キャラクターもストーリーもとてもよくできていて、おそらくみんなが好きになる映画である。演技もいい。ただ、できがよすぎてあざとさが気になったりもする。相手役の女ハッティ（サマンサ・モートン）は口は利けないけれど純朴にエメレットを愛し、しかしエメレットはその愛の価値に気付かないという話なんだけど、このハッティがいつも口をもぐもぐと動かしてサンドウィッチなんかを食ってるわけだ。効果的な演出だけど、そこまでやられると辛い。でもこれは趣味の問題っすね。名画です。(2001/11/07)
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ええっ、エメット・レイのCDってないの！ 「ギター弾きの恋」