ヴェルディ：オペラ「リゴレット」（シノーポリ指揮サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団、ブルゾン、グルベローヴァ）
シューマン：交響曲全集（シノーポリ指揮ドレスデン国立管弦楽団）
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●指揮者ジュゼッペ・シノーポリ逝去。享年54歳。突然のことで、これには驚いた。若すぎる。「アイーダ」の第３幕の中ほどで意識不明になり、指揮台から崩れ落ちたとはあまりに凄絶。
●少なくとも日本では、シノーポリは決して人気の高い指揮者じゃなかったはず。聴衆から（さらにはジャーナリストや評論家からも）愛される音楽家というタイプではなかっただろう。インタヴューや記者会見での言葉は難解で衒学的であるということで活字にもなりにくかったと思うし、理解や共感が十分得られていたとは思えない。音楽は雄弁だった。こういったタイプの指揮者が老大家となったときにどんな音楽を作り出したのか興味深いが、それを知る機会は失われてしまった。一時、医学博士を取得していたとか、哲学にも造詣が深いといった周辺情報が過度に強調されていたのは不運だったかも。
●あまり数多く聴いていないんだけど、自分的にはCDではヴェルディの「リゴレット」やシューマンの交響曲第2番、実演ではウィーン国立歌劇場と来日したときのプッチーニの「マノン・レスコー」が記憶に残っている。(2001/04/22) |
追悼ジュゼッペ・シノーポリ。愛されない才能。