セビリャの街を舞台に愉快な陰謀ごっこ。「パズル」 |
DVD：「パズル」
（マテオ・ヒル監督）
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● 「オープン・ユア・アイズ」の共同脚本家マテオ・ヒルが監督および脚本、主演も同じくエドゥアルド・ノリエガ。アレハンドロ・アメナーバルは今回監督ではなく、音楽のみを担当している。が、これが恐ろいほど「オープン・ユア・アイズ」と似た印象を与える。つまり、「スペイン産トンデモ系」。
●ストーリーは一応サスペンス仕立てになっている。主人公であるクロスワード・パズル作家の留守番電話にある謎のメッセージが残される。これをきっかけとして、セビリャの街全体を巡る大掛かりな罠と陰謀が張り巡らされていることに気づく。聖週間の祭りになにかが起きる……。
●風呂敷の広げ方は見事である。ある意味、前半だけでも見る価値はある。しかし、広げた風呂敷をどうすればいいのか、まったく思いつくままに物語は暴走し、脱力させられ、力ない笑いが後に残される（この点でも「オープン・ユア・アイズ」と同じ。監督こそ違うが姉妹作といってしまおう）。
●最大の見どころはセビリャの街並みの美しさである……などといってしまってはいけないか。しかし、この美しさの前にはサスペンスなどどうでもいいという気になってしまう。(2002/02/12)
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