バッハ：カンタータ第82番「われは満ち足れり」
（クイケン／ラ・プティット・バンド）
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●特別な理由もなく毎日続けて同じ曲を聴いちゃうことがあると思う。今ハマってるのはバッハのカンタータ第82番 Ich habe genug（われは満ち足れり）。バスの独唱カンタータで、オーボエが大活躍するあの曲である。名曲中の名曲なので今さらどうこうってものでもなさそうだが、久々に聴いたら一日一度は聴かなきゃ気がすまない、マイ・ブーム・ディスク状態。ACCENTのクイケン／ラ・プティット・バンドの一枚。独唱はKlaus Mertens。
●３曲のアリアがあって、その間にレチタティーヴォが入ってるわけだが、３曲とも悶絶するくらいいいのだ。１曲目「われは満ち足れり」、オーボエのしなだれるような旋律とバスの共演で寂寞とした気分をたっぷり味わった後で、レチタティーヴォを経由して、２番目のアリアに入ったときのあのホッとする瞬間。この一瞬を体験したいから日々聴いてしまうのか。バスがしっかりと支えてくれる心地よい子守唄。安寧なり。最後のアリアでは一転して情熱的な激しい音楽。喜びと期待をもって死を待ち焦がれるなんてのは非宗教者には共感できるテーマじゃないが、音楽的にはどうしようもなくハマってしまうのだ。明日も明後日も聴こう、BWV82を。(1999/11/11) |
毎日聴き浸る。バッハのカンタータ「われは満ち足れり」