波動関数の収縮で遊ぼうっ！ グレッグ・イーガンの「宇宙消失」。 |
グレッグ・イーガン「宇宙消失」
（創元SF文庫）
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●グレッグ・イーガンの「宇宙消失」（創元SF文庫）を読む。「SFが読みたい！2000年版」の海外編第1位（なんじゃそりゃって感じですが）。なるほどー、イーガンって気にはなってたんだがこういう話だったのかぁと納得。「波動関数の収縮」って現象について遊んじゃう、量子力学SF。「現実とは何か」ってテーマで話を書く人は多いんだけど、そこに重ね合わせやら拡散やら収縮っていう量子論を持ち込んでワタシらの見慣れた世界の足元をぐらつかせ、さらにナノテクノロジーによる神経細胞の改変・機能拡張などというものを持ち込んで「自分は何者か」というテーマを相似形で重ね合わせる。率直な感想は「ちょっと、おもしろい」。扱うテーマほどはストーリーは楽しくない。読み手を選ぶジャンル小説なので、SFファン以外には少々辛いかも。（2000/03/15） |
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