DVD：「エイリアン４」
（ジャン＝ピエール・ジュネ監督）
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●ビデオで「エイリアン４」。監督が「デリカテッセン」「ロストワールド」のジャン＝ピエール・ジュネ。どうして「エイリアン４」なのだっ！ しかしさすがに映像は凝っていて美しい。エイリアンのぬめっとしたCGによる造形、宇宙船／機械／機器の表面にはられたテクスチャー、天井の高い空間で上から人を撮りおろすショット、みんないい。主演はもちろんシガーニー・ウィーバーで、コプロデューサーに名を連ねている。
●軍がクローン技術で蘇らせたリプリーからエイリアンを生み出し、培養しようとするが、そこはエイリアン、当然飼い馴らされるわけもなく、閉ざされた宇宙船でのサバイバルというお約束が用意されており、なかなか楽しい。しかし遺伝子操作の産物により化け物が生まれるという人間の罪みたいなものを強調してるお説教臭さはイマイチ。最後に登場する第２世代（いやクローン・リプリーから数えると第３世代か）エイリアンなんて、怒りと物悲しさという人の表情を湛えて生まれ、骸骨＝死のイメージを際立たせているのだが、そのあたりのテーマ性を受け入れられるかどうか。
●しかしサービスは満点。エイリアンに期待される要素はすべてそろっている。つまり初代「エイリアン」にあった秀逸なシーンおよびアイテムの数々。卵からプシュッと人間の顔をめがけて飛び出すシーンは数倍増になって帰ってくるし、腹を突き破ってエイリアンが登場するシーンもアリ、ヒトデ型エイリアンに顔を覆われるリプリーなどなどに加えて、なんとロボットという要素までしっかり組み入れるとは。これは初代「エイリアン」のパロディなのか。いや、初代から20年も経ってる。なので、ノスタルジーないしはオマージュとして受け取ろう。(1999/05/20) |
まさかジャン＝ピエール・ジュネが「エイリアン」を撮るとは！